子どもはむし歯になりやすい?予防にはお母さんの意識が大事!
子どもはむし歯になりやすい?予防にはお母さんの意識が大事!
子どもの歯はまだ成長段階の途中にあります。このため、強く健康な歯を作るためには栄養バランスのとれた食生活が欠かせません。しかし子どもの中には小食や、好き嫌いが激しい子もおり、頭を悩ませている親御さんも多いのではありませんか?子どもと一緒に買い物をして献立を決めたり、食事の準備をさせたり、家族で一緒に食事をとったりすることで変化があるかもしれません。なかなか家族全員で食事をとる機会がないという方もいるかもしれませんが、家族そろって食事する機会を増やすように意識してみてください。
1日のスタートは朝食から
食事の中でも朝食は特に重要です。ところが朝忙しく、朝食を食べずに外に出てしまう方も多くいます。また、小学生の間でも朝食抜きというケースは増えてきています。しかし子どもにはぜひ朝食を食べる習慣をつけてもらいたいもの。
朝食抜きの子どもは、やる気が出にくいとか便秘になる、肥満になりやすい、生活習慣を乱すなどのデメリットがあると指摘されています。その日1日のスタートである朝食をしっかりと摂取して、エネルギー源を蓄えることはとても大事です。
また、朝食として菓子パンやドーナツだけを食べる子どもがいるようです。手軽で便利ですが、これでは炭水化物に偏った栄養バランスになってしまいます。炭水化物に偏った朝食をとっている子どもの調査を見てみると、記憶力や作業力、空間認知力が欠如するというデータも出ています。豪華な食事ではなくても、工夫次第で栄養バランスはだいぶ改善されるでしょう。
おやつの役割
食事をきちんと食べているのであれば、おやつをとる必要はないだろうと思っている親御さんは多いようです。しかし子どもの小さな胃袋で摂取できる1回当たりの食事量は少ないもの。食事だけでは十分な栄養分を摂取できないのです。そこで重要なのか間食、すなわちおやつになります。
おやつを与えるのは大事ですが、食事に響くような与え方をしてもいけません。栄養面を考えて、イモ類や野菜、フルーツを中心としたおやつがオススメです。ガムやアメを与える場合には、キシリトール配合のものも選んでみてください。
他には以下のポイントもきちんと押さえるようにしてください。
- 就寝前の間食はNG
- 柔らかい食材や砂糖の多いものは控える
- 時間帯を決めて、夕食後には与えない
おやつを選ぶ時のコツ
どんなおやつがのぞましいのでしょうか?正解は、なるべく野菜やフルーツを取り入れた加工食品でないものが理想です。
例えば、
- フルーツをそのまま冷やしたシャーベット
- 蒸かしジャガイモ、サツマイモのバター乗せ
- メープルシロップやはちみつの活用
- ココアやいちごミルク
- 市販のパイシートを使ったアップルパイ
- いちごやブルーベリージャムを使う
- 野菜チップスの揚げ物
手づくりといっても、工夫次第で短時間で質の高いおやつが提供できるでしょう。
むし歯への家族感染
むし歯菌の特徴として、歯質のような硬い場所でないと生息できない点が挙げられます。このため、歯の生えていない赤ちゃんの場合、むし歯菌は存在しません。ではなぜ子どもがむし歯になってしまうかというと……。大人から感染しているケースが多いのです。しかも家族内、特に赤ちゃんと接触する機会の多いお母さんから、母子感染してしまうことが多いようです。
その観点から、我々は赤ちゃんのむし歯予防にも注目しています。当院では、むし歯の予防処置だけでなく、家庭内や母子感染の予防法もアドバイスしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
赤ちゃんへの感染防止策は?
以下の行動に心当たりのある人は、そのまま続けると赤ちゃんのむし歯リスクを高めてしまうかもしれません。
- 哺乳瓶に口をつけて飲み物の温度を確かめる
- 赤ちゃんのスプーンや食器で味見をする
- 自分の使ったスプーンや食器で食べさせる
- 赤ちゃんの食べ物をかみ砕くために口に含む
- 赤ちゃんの口にしやすいものに自分も口をつける
- 赤ちゃんにキスをする
これらのスキンシップをしている方は多いのではないでしょうか?これらの行動をまったく避けるのは難しいかもしれません。そこで、自分の口腔内のむし歯菌を減らす努力をしてみてはいかがですか?先ほどご紹介した行動をとっても、むし歯菌に感染するリスクは少なくすることができます。
むし歯リスクが高いのは・・・
赤ちゃんのむし歯菌への感染リスクは、1歳半から2歳半のころに最も高くなります。「感染の窓」と呼ぶこともありますが、2歳までにむし歯菌の感染を予防できれば、永久歯がむし歯になるリスクは通常のも1/10程度に抑えられるといいます。この時期には、特に赤ちゃんのお口の健康管理に気を配りましょう。
むし歯菌感染予防のポイント
他人が口にしたものを赤ちゃんに食べさせるという行為は、絶対に避けてください。口移しなども要注意です。特に生えたての歯は乳歯でも永久歯でももろいので、歯磨きをする時にはフッ素入りのペーストを使用するように心がけましょう。歯の生え替わりの時期には、噛み合わせの問題も出てきやすくなります。そこでシーラントなどで対策を講じるのもいいでしょう。
定期健診でむし歯予防
スキンシップがむし歯菌の感染リスクを高めるといっても、子育てにはスキンシップは必要不可欠。ましてや親御さんだけでむし歯対策をするのには限界があります。ぜひ、専門家である歯医者を効果的に活用しましょう。
むし歯にならないようにするための予防処置は近年ますます発達しています。またむし歯ができていたとしても、早期発見・早期治療ができれば子どもの歯に与えるダメージも最小限に抑えられます。当院では、衛生士が子どもの口の中の状態をチェックし、必要なアドバイスを行います。「うちの子もそろそろかな?」とお考えの際はお気軽にご相談ください。